尿路結石 経尿道的尿路結石破砕術 TUL 二回目手術
先日の一回目の手術、ESWLがだめだったので、今度は経尿道的尿路結石破砕術(TUL)を受ける事になりました。今度は頼みますよ。
こちらの手術は入院が必要で、前回のモノよりも少し本格的な手術。ただ、切ったり縫ったり貼ったりがないので、低侵襲なことには変わりないとのこと。でもまぁ 手術ってのは、何かしらの合併症が少なからずあるので嫌なものですね。
手術の日付が決まってからというもの、ニュースでやたらと「敗血症」で亡くなる方の記事が目についたりするわけで。だがしかし、そんなことが心配なら備えればよい。体がバイ菌に勝てればいいんじゃない。
幸い手術日までの時間は十分にある。体調を万全にするために3週間前からショウガと納豆を毎晩食べて、さらに街中の道に落ちているごみを見つけたら拾うといった徳を積む行動が続く。
入院
今回の手術も前のりなし。
前日の21時から絶食して、当日朝 目が覚めてからの飲水はNG。それ以外の制限は特に言われなかった。
それにしても、飲むなといわれると、やたらと喉が渇く気がするのは私だけだろうか。今日はいつになく、普段めったに飲まないコーラでのどをキュ~っと潤したい。
朝の10時に「こんにちは~」と病院へいくと、すぐに入院の手続きとなり、さっそく病室へ連れていかれる。
到着後、割とすぐに点滴を開始して、看護師さんから今後の流れの説明を受ける。
手術の「感染症予防に」と、今打ち始めたばかりの点滴に抗生物質の輸液が追加された。
「何かあったらナースコールで呼んでくださいね」と言われたが、そうとうなことがない限りは呼ぶことはないだろうな。なんたって徳をたくさん積んできましたから。
手術後のことを考えて、すぐに使いたいものをベッド横に並べたりなどしつつ、点滴のチューブをふと見ると(小さい小さい超小さい)気泡が!!速攻でナースコールを押して「空気が」と訴えたもののどうやら問題ないらしい。まったく驚かせるものである。
手術前の説明
手術前に医師から手術の説明を受ける。
今までの経過から、「中程度の水腎症を発症したまま、2ヶ月ぐらい経ってるから、もしかすると石の刺激で尿道が腫れて、閉塞気味になってるかもしれない。そしたら無理はしません。その場合は、一旦ステントを通して尿を通すようにして、一月ほど待ちます。そうすると腫れがひいて尿道が広くなるので、そこから再手術をする場合があります。」と。ここまでくると、何を言われても、もうまな板の鯉なので、なるように身を任せるしかない。何枚か同意書にサイン。
エコノミークラス症候群防止のために持っていれば持ってくるように言われた弾性ストッキングなのですが、今まで手術歴がなかったので、持っておらず、病院で用意してもらいました。
履くように言われて、きつめのストッキング「弾性トッキング」を装着する。割と忙しい。
価格:1,500円 |
手術着を着て、紙パンツを装着。右手に点滴台でスタンバイオッケー。
手術
手術着はスカートみたいで足がスースーする。ちなみに手術部位を間違えないようにと、左の尿路なので、左手にひだりと書かれる。
こういう事してもらえると安心。
一通り準備ができたあたりで、術前に血圧測定。120/90 ん?下が高いけど?
手術室へ担当の看護師さんと一緒に歩いて行く。手術室に入ると今回の手術について、名前と手術内容について読み上げて確認が行われた。
初めての手術なので勝手がわからず、みなさまよろしくお願いしますと、入り口あたりの看護師さんに1人ずつにばか丁寧に挨拶する。そしたら奥にたくさんいるし。さっきの担当医師が「どうも」ってな感じで奥でスタンバイしているのが見えた。
お作法がわからないので、言われるにしたがって手術台に寝ると、あっという間に裸ん坊にひん剥かれて右手で血圧、左人差し指にサチュレーション(血中酸素濃度を測る機械)をつけられる。
今回は腰に麻酔を打っての局部麻酔なので、横向きになり、丸くなって膝を抱える姿勢。
先生が「まずは部分麻酔(正式には忘れた)をします」って、都度都度伝えながらやってくれるので、非常に安心できる。腰に麻酔を打たれると、割とすぐに足がボワーンと下半身の宇宙遊泳が始まった。
しばらく遊泳していると「左足が暖かい感じしませんか?」と先生が遠くの方で聞いてくる。これ麻酔じゃなくて催眠術だったら解かれたら恐ろしいなとぼんやり考えながら、「はい 暖かいです」と、気のない返事をした。
宇宙遊泳もいよいよ佳境に入り、水金地火木土天冥海の土星あたりに来た頃にいよいよ手術スタート。
13:30スタート
先生が何やら足の方でトンテンカンテンやってる気がするのだが、寝ていて見えないので『今日はひとまず手術ができると良いなぁ』と考えつつ、目をつぶる。
先生が助手のスタッフに「○○くださーい」と言ってるので、恐らくもう何かやっているのだろうが、完全に麻痺してるので、痛くもなんともない。
1人の看護師さんが近づいてきて、石が見えたらお声がけしますよと言う。ん?見えたら? 気が付かなかったが頭の少し後ろあたりに大きなモニターが設置されていて、内視鏡の映像が映し出されてる。
しばらくすると、隕石接近注意報が看護師から発令されたので、モニターを見てみると縦長の悪そうな大きな結石が仁王立ちしている。「はははは 私はこのまま ここで大きくなってお前をもっとぉ 」
先生がレーザーのようなものを照射。ピチピチピチピチと感覚だけが体を通して頭の方に伝わってくる。何度かレーザーでピチピチやってるうちに、結石は粉々。私を散々苦しめたあの隕石大魔王が、ぎゃああああと、あっという間にがれきの山に変わった。見ていて非常にすがすがしい。
バラバラにされた結石はバケット?というもので、少しずつ回収されて行く。
石を何度も一つずつ回収しているので、これは根気がいるなぁとみていたら、赤い肉片が付いた石が回収されていて、そっと目を閉じて見るのをやめました。(笑)
40分ぐらいでボロボロの悪の帝王はほぼ回収されて術式終了。
14:30おわり
ストレッチャーで病室に戻り、その後15分おきに血圧と検温の測定をしてもらう。その際に、何度か「足動かせますか?」と聞かれるが、麻酔がきいていてまったく動かせない。
「頭を持ち上げると麻酔の後遺症で頭痛がするようになるから頭を上げないで」と、何度も看護師に言われるのに、その返事をするたびに頭を上げて相手に向いてしまう。これは習慣なので無理ですね。
16:00
右足だけ膝が曲げられるようになったが、相変わらず左足ボーン状態。ずっと同じ向きで寝ているのはつらいので、体の向きを変えようと、動かせる右足で左足を押して体勢を変える。左足の腿の下にクッションが入っていて、さらに左足の裏には板が固定されていて、動かしづらい。
17:30
ようやく両足の膝を曲げられ、わりと自由に足を動かせるようになった。
この時気がつくが、左足に板もクッションもない。麻痺して感覚がおかしくなっていただけのよう。これには心底びっくりした。
夜の19時まで水を飲んではいけないと札が下げられている
ひとまず手術は成功。経過観察して何事もなければ、あと二日で退院の予定。
その後
次の日も順調で特に問題なし。
消化器系の手術ではないので(?)手術の翌日の朝は普通の食事がいきなり出た。
キウイフルーツとマカダミアナッツアレルギーなので、札にそれが書いてあるのがありがたいが、日本食でマカダミアナッツが入っている料理はそうそうない。
尿が自然と出るように手術時から尿道カテーテルを入れていたので、それを抜去。これが痛い。抜いてもらうのは痛くなかったが、その後のおしっこをするのが嫌になるぐらいビリビリとしみる。でも出さないといけないので、ぐびぐび飲んでジョージョー出す。
結局この「ぐびぐび ジョージョー ビリビリ」は、二日ほど続く。
術後の経過なんて大した痛みではないですが、ちょっとだけ疲れました。
この日も結局、微熱が少々出る程度で何事もなく、2日で退院しました。
ただ、手術は終わったものの、尿管ステントが尿路に入っているので、2週間後に外来で診察して、問題が無いようなら抜く予定。
手術と聞くとぎくりとしてましたが、思っていたよりも簡単な手術で楽でした。
そういえば、入院中にもっていって良かったものがいくつかありました。
ベッド上で動けないときにコードの取り回しなどが大変なのと、術後は向きも変えられなかったので、スマホの充電バッテリーは非常に重宝しました。
価格:2,999円 |
当然といえば当然 スマホ充電用の長いケーブル。コンセントのある場所は病室の環境によると思うので、2mはほしいところ。
価格:1,080円 |
病院の用意してくれるアメニティ?には含まれないのが髭剃り
充電式よりも、電池式が便利
価格:1,580円 |
寝ながら聞くのにはやはりワイヤレスイヤホン。これは必須ですね。寝てしまったり落とすことも考慮して、片耳だけ聞いていることをお勧めします。回診も来たりするしね。
価格:2,980円 |
結石発症から治るまで
発症から手術へ →その1
体外衝撃波結石破砕術 ESWL →その2
経尿道的尿路結石破砕術 TUL →その3
尿管ステント留置と抜去 →その4
術後違和感 →その5
食事療法資料 →その6
尿路結石 術後4か月 →その7
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