距離と気持ち
本当に大切な物からは離れないように工夫すること
突然ですが、船が沈没する映画を皆さんも今までに一度は見たことがあると思います。
映画では、訳ありで主人公が船で働いていたり、恋人や家族と離れて旅行したりするパターンが多いのですが、船が沈没し始めて主人公が「はっ!?」と大切にしていた写真がないことに慌てふためき、そこで「あ!自分の部屋にある!」と気が付くわけです。自分の恋人や家族の写真をベッドに取りに行った主人公がそのまま脱出できなくなり船ごと沈む・・・・状況が多少違えど、このような展開のモノが結構多いんですよね。
いわゆる「お涙頂戴パターン」なのでしょうが、これは幼少期の自分には刺さりました。
そもそも大切なものから離れるからいけないんだと。
私は就職してしばらくしてから海外に行きたいと考え、当然のように当時付き合って恋人である今の妻とお互い仕事を辞めて外国に一緒に行きました。しかも二度ほど。
これは私の幼少期からの「大切なものからは離れてはいけない」という感覚からの行動です。妻は当時かなり強引に「外国一緒に行くよ」といわれたのは嬉しかったそうです。でも、外国が何が何でもいやという人もいますよね?まあ結果よしだったので、考えても仕方がないのですが。
下の子が小学校低学年の頃、「私の大切なもの」という題材で、家にある大好きな・大切なものを学校にもって行って紹介するといった授業がありました。その当時ハムスターのぬいぐるみ(ハムちゃん)を心のよりどころにしていた彼なので、当然「ハムちゃんを学校にもっていきたい」と言い出しました。みんなにそのかわいさを実際に見てもらい同意して貰いたいわけです。よくよく聞くと、家から持ち出せない場合は、絵にかいて発表するという方法もありました。
そこで、初めて家から持ち出して、帰宅するまでに何かのハプニングでハムちゃんがなくなってしまったらどうする?と聞いてみました。彼は真剣に5分ほど考えてから「本当に大切だから家から持ち出すのやめる」といって絵で発表することにしました。彼の中ではかなりの葛藤があったようですが、そのあと熱心にかわいらしい絵をかいていました。
ここで言いたいのは、離れないための工夫についてです。単純な物理的距離だけでなく、存在をなくさない為の工夫も大切なんですね。
私は小学生の頃、大切なおもちゃを友達に見せて壊されたり、何時間もかけて描いた絵にいたずら書きをされて台無しになったことがあります。そう考えると、自分の子供の方が、私より懸命なのだと思います。
長距離恋愛というものが一時 言葉で流行りましたが、私の持論からですと、物理的な距離と心の距離はイコールなので、離れたら終わりだと思っています。その点、私は妻とずーっと離れず一緒にいたので、17年ほど付き合ってから結婚しました。
やっぱり離れないことって大切ですよね?
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